指差喚呼効果体感ソフト1つで、集合研修を行う方法
「指差喚呼効果体感ソフト(SimError 指差喚呼編)」は社員研修での使用を想定し、社員一人ずつにパソコンを用意してプログラムを入れ、講師の解説を受けながら指差呼称の課題を体験して研修を進めていくものです。
講師用に1つ、受講者の一人ひとりにソフトを購入することが必要になります。
そのため、どうしてもパソコンとプログラムの費用が負担になってきます。
指差喚呼効果体感ソフトを使った研修のやり方 - エラー防止ラボ:現場でエラーをしないために
より負担の少ない方法として、1つのパソコンと1つのソフトだけで集合研修を行いたいという要望をよく伺います。
本記事は、そのような研修をする場合に留意すべき点について触れながら、推奨できる研修方法を紹介します。
![]()
目次
1.この記事の対象
この記事は、以下のような方に向けて書かれています。
- 「指差喚呼効果体感ソフト」1つで集合研修をしたい方
- 「指差喚呼効果体感ソフト」の使用イメージを知りたい方
- 「指差喚呼効果体感ソフト」を使った研修のやり方を知りたい方
2.指差喚呼効果体感ソフトとは
指差呼称がエラーを防止する効果は実験で確かめられています。
しかし、日頃作業を行う場面ではエラーそのものが少ないため、指差呼称のエラー防止効果を実感することは難しいのです。
指差喚呼効果体感ソフトは、指差あるいは呼称をしない課題とした課題とを順に行い、両条件でのエラー数を比較し、指差呼称をすることでエラーが減ることを体感するものです。
そして、エラー防止効果を腹落ちすることで、作業場面での意識を持った指差呼称、省略しない指差呼称の定着を目指すものです。
![]()
3.1ソフト研修のメリットとデメリット
本教材は受講者一人ずつにパソコンを用意してプログラムを入れ、全員が体験する形式を想定しています。
ソフト1つで対応すると、本来の体験は1名のみとなり、残りの受講者は模擬的な体験になってしまいます。
このデメリットを少しでも弱めることが対処方法になります。
代表で体験する人は、他の受講生の前で失敗するところを晒すことになりますので、その気持ちへの配慮が必要になります。
他の受講生は、単なる見学にならないように、より自分ごととして課題に向かってもらう必要があります。
![]()
4.1ソフト研修の具体的なやり方
講師のパソコンにソフトをインストールし、プロジェクターなどで受講者に見やすく提示します。
ID入力画面で先生モードを指定します。
ポイントはどの課題がこの形式でやりやすく、どの課題が難しいかです。
1番のお勧めは、「じゃんけん課題」です。
講師がやり方を進めていき、受講者に手を上げて頭の上でじゃんけんをするよう促します。
じゃんけん課題の正解不正解は明確で、受講者自身で判断可能です。
そのため、指差呼称をすることによる不正解数の減少が、正確でなくても分かり、指差呼称の効果を実感することができます。
課題ごとに1回1回止めて、正誤を記録させることも可能ですが、それをする必要性はあまりないかと思います。
![]()
お勧めの2番目は「瞬時判断課題」です。
これは、受講者に机を叩くか、手を叩くとかで反応するよう促します。
この課題で、叩いてはいけないタイミングで叩いてしまったことは自分自身で分かります。
そのため、指差呼称の効果が分かりやすい課題になります。
![]()
残りの課題はあまり推奨できないのですが、どうしても使いたいという方にいくつかアイデアを書いておきます。
いずれも解答用紙を配布して、そこに記入してもらうとよいです。
「時計課題」では他の受講生の様子がヒントになり、自分が見逃しそうになっても気づいてしまい、指差呼称の効果が体感できない可能性があります。
対策としては、2秒飛んだ回数を回答するよう指示し、自己評価の用紙を配って評価結果を書いてもらいます。
「点数え課題」では座る位置によって確認し辛い受講生が出ること、正答数がランダムのため、自分が正解か否かが分からない点が問題です。
対策としては、課題を画面録画などで記録し、課題終了後に答え合わせをすることです。
「色記憶課題」も正答がランダムで、受講者が自身で正誤を判断できないという問題があります。
また、前課題の同じ色を選ぶ課題を机の上で行ってもらったとしても、ペース配分が人によって異なるため、上手く解答できない懸念があります。
対策としては、代表者は自分のペースで行うのではなく、ゆっくりと解答してもらい、また色記憶の解答は用紙に記入し、一方画面録画で正答を記録し、課題終了後に答え合わせをすることです。
その他の一般的なやり方については、下記を参考にしてください。
指差喚呼効果体感ソフトを使った研修のやり方 - エラー防止ラボ:現場でエラーをしないために
5.まとめ
「指差喚呼効果体感ソフト」1本を使って、集合研修をするやり方について説明しました。
複数台のパソコンとソフトを使用する研修よりも、効果は低くなりますが、工夫をすることで受講者が「指差呼称のエラー防止効果」を腹落ちできるようにすることは可能です。
課題は、「じゃんけん課題」か「瞬時判断課題」を用いることをお勧めします。
複数のパソコンと複数のソフトを使う場合の研修の方法は「研修マニュアル」(16頁)にまとめてあります。問い合わせの資料請求から入手ください。
指差呼称の定着のために
指差呼称がエラーを減らすことは実験により確認されていますが、その効果を実感することがしにくく、形骸化が危惧されています。
公益財団法人鉄道総合技術研究所が作成した「指差喚呼効果体感ソフト(SimError 指差喚呼編)」は、指差喚呼(指差呼称)の5つのエラー防止効果を実際に体感し、その重要性について理解を深めることで、指差呼称の定着を図るための教材です。
ぜひ活用して、指差呼称の形骸化を防いでください。




